第8回:患者ニーズに合わせた進化を続ける 入院施設完備の大腸・肛門の専門医院
西新井駅東口より徒歩約3分。住宅地を抜けていくと「西新井大腸肛門科」の大きな青い看板が目に入る。同院は1996年に久保田至院長と大塚新一副院長が共同で開院。 19床の病床を持ち、あらゆる肛門疾患の手術、内視鏡検査、痔をはじめとする様々な肛門トラブルに対応する。常勤の大腸肛門専門医が4名在籍し、1日100名近い患者さんが来院する。今回はそんな西新井大腸肛門科で日々診療にあたる奥田哲也医師にお話を伺った。 奥田医師は大腸肛門病疾患の専門病院として名高い社会保険中央総合病院(現東京山手メディカルセンター)に17年間勤務後、2012年から同院に勤務。 30年近く大腸肛門科領域で活躍し続けているスペシャリストだ。
患者さんのニーズに合わせた手術を選択
「僕は患者さんに『こうしなさい』ということは言いません。患者さんにとって何が最良な選択なのかを一緒に考えていくことが治療のスタートですね。」と、奥田医師は言う。 痔は良性の疾患であるため、どのように治療していくかは本人の意思によって変わる。単に疾患を診るのではなく、患者さんの生活や意思を優先して治療に臨むことが大切だと奥田医師は語る。 「もちろん入院して手術をした方が、取り残す可能性や術後の出血のリスクを減らすことができます。 しかし、どうしても仕事や家庭の都合上入院が難しいという方もいるので、たとえ日帰りの手術であっても入院時と同じくらいの安全性や確実性を維持できるよう常に技術を磨いていますね。」
常に患者さんのQOLを優先
「当院の食事はおいしいと評判なんですよ。僕自身も昼食に食べていますが、毎日献立が工夫されていて患者さんにも非常に好評です。」 同院では3階に厨房とラウンジを完備し、入院患者さんは1日3回出来立ての食事を楽しむことができる。 献立は栄養士によって食物繊維が豊富にとれる内容に作られており、通常の2倍ほどのコストをかけて提供しているという力の入れようである。 「退院後のアフターケアにも注力しているのが当院の特徴ですね。分院が新越谷と草加にあるので、通院は自宅に近い医院を選ばれる方もいます。 分院を受診した後に入院施設のある当院で手術をされる方も多いですね。」と、奥田医師は語る。グループ内で綿密な連携がとれていることも同院が支持される理由だろう。
生活の改善から排便コントロール
「最近は便秘の悩みを訴える患者さんが増えていますね。 特に高齢者や若い女性の患者さんは便の元となる食物繊維が不足しているのに強い薬をいきなり使ってしまって、『出ない。効かない。』と訴えることが多い。 まずご自身の便秘の状態や使用している薬の説明をきちんと説明した後に、どうやって毎日の食事に食物繊維を取り入れていくか、どのように薬を処方していくかを相談しながら決めていきます。」 相談を受けているとあっという間に時間が経ってしまうことも多いと奥田医師は笑う。 身長180cm以上の逞しい風貌とは裏腹に茶目っ気たっぷりの笑顔が特徴の奥田医師。じっくり自分に合った治療を相談したい方は、ぜひ西新井大腸肛門科を訪れてみてはいかがだろうか。
奥田哲也 先生
愛知県1984年 名古屋大学卒業。日同第二外科入局。 小牧市民病院、社会保険中央総合病院(現東京山手メディカルセンター)大腸肛門病センター勤務を経て、2012年より西新井大腸肛門科勤務。